11月16日(土) 『ボディビル大会は、野菜の品評会に似て、筋肉の品評会』

秋は、週末になると、各地でボディビル大会やフィジーク大会が開催され、出場者は、それぞれ自慢の筋肉を披露し、かつ競う季節である。どこか農業祭の野菜の品評会に似ていると思うのは私だけだろうか。収穫の秋、実りの秋と言う言葉を使うが、各地で、収穫した野菜や果物の品評会が開かれ、農家自慢の作物を持ち寄り、大きさなど、出来具合を競っている。ボディビル等の大会でも、1年かけて育てた筋肉を、大会と言う品評会に出して、採点してもらうのだ。農作物なら。ストレートに、大きさで勝負なのだが、ボディビルやフィジークの大会では、少し複雑で、筋肉の上に乗った余分な脂肪をそぎ落とし、皮一枚もない、筋肉そのものを露出させて、その筋肉の大きさ、カットの出来具合、ディフィニション、バランスを競うのである。

審査では、いくら筋肉がでかくても、脂肪も一杯ついていては、評価されず、優勝することはできない。ボディビルでは、脂肪は邪魔者である。中には脂肪をぎりぎりまで落として、5%を切る出場者もいる。凄いことだが、一方で健康面から考えると、危険でもある。私は、今年、大会直前に体脂肪率を、7,3%まで落としたが、医者には、「鈴木さん、あんまり痩せすぎると、肺炎や結核にかかったら、もっていかれちゃうよ」、と注意された。老人の痩せすぎは、命の危険と言う事だ。高齢者は、脂肪の蓄えがないと、手術が成功しても、身体が持たないで死んでしまうと言われた。人間誰でも、生きるためには、脂肪は重要で、老人には、特に必要なのだそうだ、高齢者のボディビル大会出場は、命懸けといえそうだ。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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