3月23日(土)『禁止薬物に手を出すのは日本では愚の骨頂』

禁止薬物にどうして手を出すのか?、と問われれば、筋肉増強剤と言われるように、使用すると筋肉に絶大な効果と結果をもたらすという確信を、アメリカのプロボディビルダーの身体で知っているからだ。筋肉の化け物のようなアメリカのプロボディビルダー、美しさを競うというレベルではなく、筋肉の絶対量を競う見世物のように思えてくる。アメリカでは、ボディビルは、様々なコンテストが行なわれているが、事実上は、筋肉増強剤を使用していることは周知の事実だし、観客はそんな事は気にしない。どうでもいいことだ。モンスターショウなのだから、筋肉がでかければ称賛し、拍手もし、高い入場料を払うが、終われば、レジェンドとして奉るということもなく、忘れ去られる。ミスコンと同じで、去年の優勝者の顔は誰も覚えていない。拍手を送った選手が、心臓疾患で倒れても、早死にしても、可哀相に、位は思うだろうが、すぐ忘れられてしまう。選手たちは、使い捨ての存在だ。でもプロとして高額の金を受け取るだろうし、ビルダーとして、その後はトレーナーとして生きる道が確保されている。例え、薬物の後遺症に悩まされても、金と名誉と引き換えたのだから仕方がないことだ。子供に異常が出ても、自分のせいだから仕方がないことだ。

アメリカでは、筋肉増強剤を使用し、身体をとことん大きくすることは、プロになり金を稼ぐということに繋がるので、自分の健康、自分の子孫へのダメージを考慮しても、当たり前のことだ。

日本では、優勝しても、プロテインの袋が渡されるだけ、高額の金が払われるということもなく、見返りは名誉だけである。そんな状況で、禁止薬物に手を染めることは、全く持って無意味だ。愚の骨頂である。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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