2月5日(火) 『67歳なのになぜ筋トレするの? とよく聞かれので、その一応の答え』


「どうして鈴木さんは67歳にもなって、筋トレしているんですか?」、とよく聞かれる。この質問の答えは、かなり難しい。健康の為とか、年をとっても見栄えのある身体を持ちたいとか、老化予防とか、適当に答えるが、自分でも何故筋トレを続けているのか、その理由は、よく分かっていないのだ。

健康の為と言うが、お医者様に言わせると、高齢になってから体に強烈な負荷をかける筋トレは、かつての車夫馬丁、沖仲仕、炭鉱夫等の重労働の仕事を、67歳の今やっているのと同じで、肉体的に極めてハードなので、健康には悪いとの事だ。そう言えば、オリンピックに出場する位のトップアスリートは長生きする人は少なく、ボディビルダーやプロレスラーで、百歳を超えた人はいないので、医者にこう言われると、成程と思ってしまう。

では、見栄えのいい体になるためと言うのはどうだろう。67歳になって見栄のいい身体って、一体どんな身体なのか、目標の体を持つ人が周りにおらず、比較の対象が近くにいないので、自分でもよく分からないのが正直なところである。ただ67歳になると、姿勢に変化が出て来て、背が丸くなり、うつむいて歩くようになる人もいるが、筋トレをしていると、大胸筋と広背筋が大きくなり、背筋が伸びるので、立体縫製のスーツを着た時、恰幅良く、押し出しが効き、スーツが似合うというメリットは感じる。背中が丸くなってしまうと、いかにもお爺さんと言う雰囲気になるが、これを視覚的に避けられるから、効果はありだと思う。

更に、老化予防と言っても67歳になると、老化は現実のものになり、10代の青年のようには行かない。例えば、私は大学生の頃から御神輿の同好会に入って御神輿を担いできたが、若い時に比べて、御神輿を長い時間担げなくなっている。これは持続力が弱まって来た、何よりの証拠で、つまりは老化だ。御神輿を担ぐのが趣味なので、若い人に負けないように筋トレをして頑張っているが、疲れを知らない若者のようには、もう担げない。でもまだ短時間なら力一杯に担げるので、筋トレする事で、老化まっしぐらだけは、避けられているようだ。

まあ、筋トレをする理由は様々あるだろうが、今日と同じように明日も筋トレできる喜びを感じる事と、脚の筋肉が弱まると、寝たきりになりやすいと良く言われるので、その恐怖から逃れるために、筋トレを頑張るしかないと思うのである。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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