10月27日(土) 『筋トレ青年の就活感』

原宿のゴールドジムには、10年通っているが、東京オープンボディビル大会に出場した後、スポニチに取り上げられ、YAHOOのトップを数時間飾った事から、ジムに通う若い方から話し掛けられる事が圧倒的に増えた。

就活をする学生とも話をする機会があった。一部上場大手の企業に就職したいと言う青年もいたが、多くは、一様に、就職先を、筋トレが自由にできる環境がある会社の中から選ぶと言うのである。給料的に恵まれた、安定した社会人生活より、筋トレをするのに有利で、邪魔にならない会社に入りたいと言う希望を持つ人が多かったので、私は少なからず驚いた。

筋トレする事を優先して会社を選ぶ発想がない私には、驚きの発言だった。私と言うより、私と同世代の共通の思いだと思う。私が就活をした40数年前は、就活の指針として、筋トレが出来るのに都合がいい仕事や会社を選ぶなんて事は、考えもしなかった。就活では、自分のやりたい事をメインに考え、自分の将来の可能性を広げ、一生を託せ、会社の将来性や、給与水準、転勤の有無、更には、一部世間体なども考慮して、会社を選ぶ人がほとんどだったと思う。

ところが今の時代においては、自分の肉体の可能性にチャレンジできる生活環境、筋トレ環境を優先して会社を選ぶと言う。時代の変化を痛感した。

この背景には、仕事は仕事、プライベイトはプライベイトと割り切り、働く時には働くけど、筋トレする時間は絶対に確保したい。自分の体を作り上げていく事を誰にも邪魔されたくない、それを押し通すのは当たり前と言う強い意思を感じる。今の時代の要求である、働き方改革、時間外労働の削減も、こうした考え方の背景にあると思う。

更に事は進んで、すでに就職している青年の中にも、筋トレが自由にできる会社に移りたいと、転職を考えている人が大勢いるのにも驚いた。筋トレが思うようにできないのでは、働く意味合いがないと言うのである。筋トレをする環境を整えられない、阻害する会社は、彼らにとっては、一種のブラック企業なのである。この考え方も、私を驚かせた。

私事だが、NHKに入り、地方勤務が続き、地方には満足なジムがなく、筋トレ出来なかった事や、ジムがあっても、仕事が忙しく、定期的にジムに通い、筋トレが継続できなかった、悔しい思いが頭をよぎる。40数年の時の流れと、就活の考え方の変わりように驚くとともに、こうした筋トレに対する強い意思を持った学生を応援したくなるのである

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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