2月20日(木)『散歩』

散歩というと、なんだか爺臭いが、減量のために、2月19日から散歩を始めた。都会に住んでいるので、景色のいい野山を散歩できるわけではない。ビルの谷間を流れる目黒川の両岸にある遊歩道を歩くか、林試の森か、目黒不動に行くかのどちらかである。去年は、この3つのコースを、日によって変えながら歩いたが、丁度目黒川の桜の咲くシーズンだったので、気分的にも楽しく散歩ができた。30分から1時間の散歩で、200から400キロカロリーの消費であるが、チリも積もればなんとかで、確実に減量に結び付けられるのでありがたい。今年は、去年行けなかった目黒自然教育園に散歩に行きたいと思っている。教育園まで歩いて20分。園内を散歩して、帰宅すると、1時間強の散歩コースになる。行きは権之助坂を、登らないといけないので、疲れを考え、バスで教育園まで行くことも可能だ。帰りは、下り坂になるので気にならないし、近くのcafeでお茶したり、銭湯で汗を流して帰宅してもいい。銭湯の前が、バス停なので、都合もいい。減量、減量と考えては、せっかくの散歩が楽しくない、今年は、多少優雅に、行いたいものだ。

散歩の楽しさは、季節季節の花を見ることが出来ることにもあると思う。林試の森では、河津桜が数本、広場に植えられていて、今を盛りと濃いピンク色の花をつけていたし、水仙の群落もあった。紅梅は見なかったが、白梅が咲いていたし、何よりしゃがの花が咲き始めていた。まだ2月なのに、早いことだ。3月、4月と二カ月楽しめる。公園の入り口で、甘い香りに足を止めた。沈丁花の花である。足を止めて大きく呼吸して、周りを探し出すとどこかに咲いている花だ。子供の頃に住んだ五反田の家の庭にも、沈丁花が咲いていて、当時は石油ストーブで部屋を温めていたが、換気をしようと、窓を少し開けると、沈丁花の香りが、部屋に忍び込んできた。私にとって沈丁花は、生まれて大学を卒業するまで23年住んだ懐かしい五反田の家を思いだす、きっかけを与えてくれる花だ。私には、沈丁花の香りが、今はビルに沈んだ、故郷五反田の香りなのである。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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