1月14日(火)『筋肉会話は楽しい』

筋トレを本格的に始めて、3年半経った。伊勢さんの週一のパーソナルトレーニングも、丸二年を超え、順調にボディメイキングに励んでいるところだ。身体も、昔に比べると、筋肉質の体に成長していて、筋肉の本来の形が、身体の様々なところに現れるようになり、老齢で筋トレをしても、成果が見えることが実証されて、嬉しく思っているところだ。勿論若い方に比べると、筋肉の成長はゆっくりで、68歳の年令を考えると、仕方がないと思うのだが、それでも石の上にも三年、微々たる進歩だが、着実にマッチョになっているので、頑張ろうと言う気持ちが継続し、嬉しく思うのだ。

脂肪に覆われていた昔、つまりデブだった頃は、若い人のマッチョな体を見ると、ただただ羨ましく思い、しげしげ見るのも失礼だから、チラッと見て、あとは知らん顔をしていた。筋トレを再開して3年たち、筋トレで筋肉を作ると言う作業が、時間と痛みを伴い、マシンを扱うノウハウやスキルも必要で、栄養面の管理も徹底しないといけないので、それなりに身体を作っている若い方には、特にリスペクトの気持ちが強くなった。そこで、今までは、一瞥しただけで、半ば無視していた若いマッチョな方たちに、積極的に声をかけることにしている。

今朝トレーニングを終わり、いつものようにサウナに入り、ドレッシングルームで、髪を乾かしていたら、風呂場から原宿ではこれ迄会った事がないマッチョな青年が出て来て、髪を乾かし始めた。身長は175cm以上ある、堂々としたビルダー体型で、つい鏡越しに身体を観察してしまった。特に広背筋が発達していて、見事にビルドアップしている。髪の毛を乾かす腕の位置に答えるように広背筋が動いている。「大きな広背筋ですね」、と言葉をかけた。私の言葉が、くすぐったのか、若者は、笑顔で振り向くと、「背中は自分の自慢の部位です」と話すと、背中を強調する、バック・ダブルバイセップスのポーズをしてくれた。背中側から見ると、広背筋がV字に広がり、背骨を中心に、外側に大きく広がっている。鏡の中には、大胸筋の後ろに羽のように広がる広背筋肉が見えている。

私は、大胸筋のトレーニングは一生懸命行ってきたので、大胸筋は割りと大きく成長し、厚みがあるのだが、背中の筋肉は重点的には行ってこなかったので、フロントバイセップスのポーズをしても、大胸筋の後ろに広背筋が見えない。「羨ましい広背筋ですね」と更に誉めると、気を利かしたのか、「あなたは大胸筋が大きいし、何より胸の厚みがあります。私は厚みのない身体なんで、頑張っているところです」と謙虚に話してきた。彼の体は、バルク型ではなく、ディフィニション型で、筋肉のカットで勝負するタイプではないようだ。

「今年は、何の大会に出るんですか?」、と聞くと、彼は、「今年はクラス別の75キロ超級に出場する」、と話した。東京オープンに出たいのだそうだが、他県の大会で優勝したので、出場する事が出来なくなったと残念がっていた。すでに減量が始まっているようで、もう筋肉の形とカットが出来ている。名前は知らないが、大会での活躍を期待したいところだ。

彼は、話を続けて、「あなたは大会に出ているんですか?」、と絶好球を投げてくれた。そこで、「5月の東京オープンボディビル大会60代の部に出る予定です」と話した上で、「一昨年4位、去年5位、今年は表彰台を目指します」と,ちょっと自慢気に答えてしまった。更に「おいくつですか?」と聞いて来たので、「68歳だ」、と答えると、「本当ですか、凄いですね」、と驚いてくれた。「私も68歳まで筋トレできるように頑張ります」と、老人に優しい言葉をかけてくれて、会話が終った。

こうした、ちょっと誉め合いで恐縮だが、若い方と、筋肉を通じて会話が出来るのは、嬉しい事だ。私は、この会話を、筋肉会話と呼んでいる。自分を誉めてくれたので、お礼に爺と、話しをしてくれたのだろうが、無視されるのではなく、私の身体が、少しは筋トレしている身体だと認識してくれたので、会話に乗ってくれたのだと思う。トレーニングで身体がでかくなるのもうれしいが、こうした筋肉会話も非常に楽しい。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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