6月26日(水)『大会が近づくと目がぎらぎらとしてくる』

 私が原宿のゴールドジムに通い始めてもう10年になるが、ジムに毎朝通っていると、朝限定だが、熱心にトレーニングしている人は大体把握できている。勿論顔を認識しているだけで、話した事がないどころか挨拶もしないから、名前は知らないが、汗まみれになりながら、黙々とトレーニングしている姿を見ると、清々しく、私には励みになっている。

 5月初めの東京オープンボディビル大会を契機にして、これから本格的な夏を迎えて、各地でボディビル、ベストボディ、フィジーク、サマスタ等様々な大会が予定されていている。 

直向きにトレーニングしている人には、大会出場を目指す人と、トレーニングが好きで独自に筋トレしている人がいるが、私には、その違いを、外見だけで判断できる。大会に出る人は、どんどん減量するので、筋肉が浮き出て、余分な脂肪が姿を消し、体の線がシャープになる。肌の色も日増しに黒くなり、腋毛も剃る。日焼けしない内に腋毛を剃らないと、腋の下だけが白く残って、ポーズを取った時に、目立つので、事前に剃るのだ。腋毛を剃っている人は、十中八九は、大会出場を目指している人だと断言していい。でも一番大会に出る人が変わるのは目の輝きだ。目が、次第にぎらついてきて、野性的になってくる。大会に狙いを定めた狙撃手の眼、狼の眼だ。唇が渇いて白く見えるようにもなる。大会出場のオーラが全身を包み始める。私は、頑張れと、心の中で叫んでいる。