4月14日(日) 『アンチ・ドーピング講習会に参加して思う事』

赤羽の赤羽会館で、アンチドーピング講習会が開催され、ボディビル大会に出場する選手は、必ず受講しないといけない決まりなので参加した。ステロイドを使用するのは禁止されている事は承知の上だが、毎年こうした講習会を開催するのは、やはり使用している人がいるからなのだろう。実際に服用している人は氷山の一角かもしれないが、使用したいと思っている人は、さらに多く存在するだろうから、こうした人達に注意を促す事、警告を与える事は重要である。

私は、アマチュアスポーツの世界は、ドーピングなしに、つまり禁止薬物に頼らずに、争われるべきものと信じているし、禁止薬物を使用した人は、ドーピングなしの選手の中に交じって大会に出場する事は、断じて許されないとも思っている。禁止薬物を使用した人が、それを隠して、使っていない人と、同じ土俵で戦うのは、許されない事だと考えている。

ただ私は、禁止薬物を使用して、身体をでかくしたいと考える事までは完全に否定しない。ステロイドを使用したアメリカのビルダーやレスラーの物凄い身体を見て、憧れる人もいるだろうし、そうなりたい人も必ずいるからだ。この手の人は、アメリカのプロレス選手は、皆使っている。アメリカのプロのビルダーの多くは、ドーピングしているから問題ないはずだと主張する。だから自分も飲んで、でかくなってもいいだろうと言う思考だ。私は、自己責任でどうぞと、しぶしぶ言う。ドーピングをして体をでかくしても、自己満足に終わるなら、そこまで否定はしない。日本では、禁止薬物と言っても、法律的に、使用は禁止されていないし、海外サイトからいくらでも手に入れる事が出来るから、欲しいと思えば手に入る。実際に、完全に禁止する事は不可能なのだ。

私は、禁止薬物を使い、個人的に体を大きくしたいと言う考えは尊重する。尊重すると言うよりは、勝手に使用したらと、開き直った言い方になる。服用に当たって、健康面に不安はないのか、副作用で自分だけでなく、子孫に影響を与えるかもしれないと言う事を、十分調べ、研究したうえで使えばいいと思う。

勿論、使った人は、JBBFの大会には出てはいけない。禁止薬物を使用した体と、ナチュラルな体では、同じ土俵では戦えないからだ。これはビルダーのモラルの問題であり、これを破れば大きなペナルティーが与えられるのは、当然である。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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