2月16日(土) 『縫工筋を常に見せられるようになってきた』

脚の筋肉では、大腿四頭筋が有名だが、縫工筋と言う筋肉がある。ボディビルをしている人以外は、この筋肉の名前を知る人は、ほとんどいないと思うが、大腿側面を、外側から内側に走る筋肉で、身体の中で、一番長い筋肉だ。

私も名前を知らない筋肉だったが、筋トレを始め、ボディビル大会にも応援に行くようになって、ようやく知るようになった。ほうこうきん、と耳で聞き、長い筋肉で、一直線に走る筋肉なので、方向筋と書くのかと思っていた位だ。正しくは縫工筋と書く。ポージングでは、脚の筋肉のカットは、とても目立ち、一番外側の大きく広がると外側広筋、脚の関節の上にあるティアドロップ型の内側広筋と共に、縦に長く伸びる縫工筋は、良く目立ち、ポージングで、脚を決めると、存在感が一番目立つ筋肉だと思う。

ボディビルダーの方に聞くと、ポージングをする際、脚の筋肉をプルプルと振るわせて、次に筋肉を固めて、カットを強調する時に、一番目立つのが縫工筋であると言う。縫工筋が、はっきり見えるか見えないかで、採点に大きく響くとも聞いた。

去年大会に初めて出場した際、縫工筋がちらっと見えたりはするが、それはたまたまで、脚の指の入れ加減で、確実に縫工筋を出すことはできなかった。自分に取り、自在に操れる筋肉ではなかったのである。

去年の大会の後、脚のトレーニングを欠かさず続け、レッグエクステンションと、アダクター、アブダクターのトレーニングを繰り返してきたが、大会からおよそ十ケ月たった今、ついに縫工筋を、脚の指の位置と、力加減で、常に見える状態を保つ事が出来るようになったのである。縫工筋を自分の意思で常に見せる事ができるようになったので、嬉しさ限りない。

でも、だからと言って何なの? と問われると、答えようがないのだが、まあ、自己満足の一つである。でも、無性に嬉しいのは、67歳でも、筋肉を発達させることができ、それが目に見える形で、自分の体に表わす事ができたからである。自分の脚に、縦に長く伸びる縫工筋を、彫刻家の様に、刻む事が出来た喜びなのかもしれない。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

ニュース, ナレーション, 司会, 歌舞伎, お茶, 俳句, 着物, 元NHKアナウンサー