10月24日(水) 『筋トレは頭が良くないと駄目だと、青年から教わる』

私は、原宿のゴールドジムに通い始めて、もう十年が経つ。ジムに顔見知りは少ないが、19歳で知り合い、現在26歳になった青年と、時折話をする。身長180cm、ハーフで、ハンサムな青年だ。最初ジムで見かけた時には、細くて、がりがりで、ひょろひょろとした身体だったのだが、今では、フィジークの大会で、優勝するまでに成長した。身体全体に筋肉が発達し、特に腹筋のぼこぼこのカットは羨ましく、妬ましくもある。彼自慢の腹筋でもあるのだが、腹筋の上に薄い皮膚があるだけで、腹に太い縄が埋め込まれているようにも見え、深さが半端ない。彼の腹筋のトレーニングを長年見て来たが、様々な種目を取り入れ、鍛えていた。その工夫の成果が出て、腹筋の溝を深くしてきたことが、記憶に残っている。

その彼と、今日、サウナで少し話す時間があった。こんな内容だった。「19歳でジムに来た時には、若い人が周りにおらず、ジムはガラガラだった。この二三年、若者がたくさんジムに来て、トレーニングするようになって、筋トレブームのようだが、何年やっても身体が変わらない奴が多すぎる。同じ筋トレ種目を馬鹿の一つ覚えのように繰り返すだけで進歩がない、筋トレは頭が悪くては、身体は変わらない。頭が良くないと体が大きくならない、トレーニングには工夫が必要だ」。彼は、26歳の若さだが、なかなか鋭い発言だ。私の心にも、ぐさりと突き刺さった。私もその通りだと思った。

若い人が、若い人を見てこう考えているなら、私も、67歳の目で見て、もう数年も筋トレしている中高年で、身体が変わらない人を多く見かける。勿論ジムに来る中高年の目標は、人それぞれだろうが、本気で体を変えたいと思って筋トレしている人は少数派で、大多数は、漫然と同じ事を繰り返して体の変化が感じられない人が多い。私も彼と同じように、「同じ筋トレ種目を馬鹿の一つ覚えのように繰り返すだけで進歩がない、筋トレは頭が悪くては、身体は変わらない。頭が良くないと体が大きくならない、トレーニングには工夫が必要だ」と、言いたいところだ。

他人の事をとやかく言う権利は私にはないので、あくまで中高年の筋トレを観察しての感想に留めるが、せっかくジムで、貴重な時間を費やすのだから、それに見合う対価を得ないともったいないと思う。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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