2017年3月4日(土)『国立小劇場、組踊執心鐘入と琉球舞踊』

 国立劇場小劇場で、「組踊執心鐘入と琉球舞踊」を見る。執心鐘入は、いわゆる道成寺物の沖縄バージョンだと言われているが、どんな踊りか、観に行く。   

美男の若衆、若松が、首里に奉公に行く途中、一夜の宿を借りると、その家の女が、若衆に惚れて、夜を明かして話し合おうと迫る、女の懸想に怖くなった若松は、家を出て、寺に逃げ込む、そこに女が現れて、若松を出せと迫る。女は、「悪縁が結ばれてしまっては、離そうとしても離されない、私を振り捨てて行ったなら、一緒に死ぬしかない」と、思い込み、若松を追う。女のあまりにも積極的な恋の仕掛けに驚くし、執念が凄い。その執念が燃え上り、鬼と変わった女は、鐘の中を調べる。吊り下げられた鐘から、鬼女が、頭を下にして、体を乗り出す演出が、珍しく、面白かった。美少年の若衆に、女が恋をし、追いかける執念が凄い。この女を、中年の女が演じていたと思ったら、実は男が演じていたので驚いたし、より恐ろしく感じた。沖縄舞踊にも、女形がいるのだと、妙に、感心した。

一列目の席で。しかも左横だったので、字幕が良く見えなかった。