9月19日(木)『BS句会』
早朝ジムに行き、脚を鍛えた。7時からニュージープラットフォームでBS句会に出席した。
満天の星にも天寿曼殊沙華、母の歳一つ越えをり秋彼岸、雲の糸破る術なく大嵐、キャバクラの女饒舌良夜かな、コスモスは風を生む花遍路道、の五句。先生は、堀本祐樹さん。
満天の星にも天寿曼殊沙華 福花、リコ、堀本先生 並選
天寿と言う言葉は、普通人間に使はれる。長生きをして惜しまれながら死ぬと、天寿を全うしたと言われる様だ。人間は長寿に恵まれても必ず死ぬ。満天の空に輝く星々は永遠に輝いていると思はれるが、星にもやはり寿命がある。星々も消え去る時がいつか来るのだ。この地球にも寿命があり、いつかは消滅する運命にあるということだ。世の中に永遠なんてものは存在しない、狙いは、そう言えばそうだなという小さな驚きを狙ってみた。曼殊沙華には、死のイメージがあるので、季語に使ってみたが、季語は動くかもしれない。満天、星、天寿、曼殊沙華と盛り込んで、無理やり感と言うか、盛り込み過ぎと思ったが、天と地の距離感も相当あり、ぎりぎり何とかなるかなと思った。
母の歳一つ越えをり秋彼岸 堀本先生並選
私の母は、67歳で亡くなった。母は、私が子供の頃から病弱で、寝たきりの生活が続いていて、私は、毎日の、不安な日々を過ごしていた。母は、病気と闘いながら、命を引っ張り、67歳で生涯を閉じた。病弱な母だが、よく67歳まで生きられたと思った。生への執念が確かにあったと思う。私は、母が21歳の時の子供だから、年は21歳違いである。その母の歳を、今年7月31日の誕生日で、68歳になり、一歳越えてしまった。感慨深いものがある。
蜘蛛の糸破る術(すべ)なく大嵐
台風15号は首都圏を襲い、各地に被害をもたらした。散歩で歩く目黒川の桜も倒れた。木をも倒す大風であるが、散歩コースで毎日見る蜘蛛の巣は、台風の後もそのままの形で残っていて驚いた。蜘蛛の巣は、柔構造で、風を逃すのか、丈夫なのだ。今日の兼題が糸だったので、当初は、蜘蛛の巣や破る術(すべ)なく大嵐、だったが、糸に変えて作った。
キャバクラの女饒舌良夜かな
良夜のイメージを膨らませてみた。月の美しい夜には、きっと美しい事、楽しい事があるだろうから、現代的には、こんなこともあるかなと思う。
コスモスは風を生む花遍路道
コスモスと風は付き過ぎで、駄目かなと思ったが、あえて作ってみた。コスモスは、常に風に揺れているが、コスモスが風を呼んでいるように思えた。
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