6月12日(水)『プロ野球界でニューヒーローの誕生。一方ボディビル界では』

 去年の夏の甲子園で秋田金足農業高校のエースとして活躍し、日本ハムに、外れドラフト1位で入団した吉田輝星投手が、交流戦の広島戦で、プロ初登板、初先発、5回を4安打1失点に抑え、プロ初勝利を飾った。1回には、先頭バッターにいきなりヒットを打たれ、満塁のピンチを迎えたが、なんとか踏ん張って無得点に抑えたのが、良かった。ストレート中心のピッチングで、甲子園では150キロ超えのストレートを投げていたが、試合では140キロ台しか投げられず、心配したが、打者の手元ではボールが伸びていたと思う。試合では外角のコントロールが悪かったが、ストレートのコントロールが増し、スピードも取り戻せば、ローテーションの一角に入り込めると思った。

 マウンドに立つ吉田投手は、初々しく、まだ18歳の甘い青年のマスクは、憂いを含み、唇をきっと噛む表情には、青年の溌剌さがみえ、女性ファンは飛びつくと思った。ニューヒーローの誕生の一瞬を見ることができて、幸せな気持ちになった。こうしてプロ野球には、毎年ドラフトで入団した若い選手が登場し、ファンを獲得し、広い目で見ると、プロ野球の発展に繋がっていくと思う。

 一方で、ボディビル界は、どうであろう。ここ10年、毎年同じ選手が日本選手権の決勝に登場し、鈴木雅選手が9連覇を果たしているが、お馴染みの顔ぶればかりで、変化がない。新しい選手と言えば、横川選手位で、ニューヒーローは、横川選手以外には誕生していない。ボディビル界の発展のためには、複数回ニューヒーローの誕生が何より望まれる。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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