8月10日(金)『BS句会平成30年7月』

8月のBS句会の提出句は以下

残暑なりメダカの学校昼休。なぜか赤江戸文字うねり氷旗。蝉の名に寒の字もあり新精霊。童らの自慢の舌やかき氷、炎天の灯篭の奥猫二匹。

残暑なりメダカの学校昼休 まりん並選

 メダカも希少な魚になっているようだ。昔は、どこにでもいた魚なのに、おかしな話だ。テレビの番組で、暑い最中、メダカが、群れとなって木陰に休んでいる映像を見た。そこで思いついた句。

なぜか赤江戸文字うねり氷旗

 越谷のレイクタウンで行われているかき氷の展覧会で、氷旗が飾られていた。真夏の暑い中、涼を呼ぶかき氷の看板である氷旗である。青などの涼しい色を使うと思ったら、白地に、印象付けようと言うのか、遠くからでも読めるようにしたものか、何故だか分からないが、氷の文字が、赤字で書かれていた、しかも江戸文字でうねる様な筆使いで、書かれていた。氷の字に下には、青で、波があしらわれている。涼しい色であれば、青い文字が妥当だと思うが、赤字とは不思議な事である。

蝉の名に寒の字もあり新精霊  先生並選

 蝉の声で、朝から起こされる時期を迎えている。蝉の死骸も、街中の歩道でも、あちこちで見かけるようになった。蝉で一句作ろうと辞典を読んでいたら、寒蝉と言う言葉にぶつかった。読み方は、カンセン、とか、カンゼミと読むが、どんな蝉かと言うと、つくつくぼうしとか、ひぐらしと書かれていた。晩夏から初秋になく蝉の総称だそうだ。 

新精霊は、お盆前に死んだ人の霊の意味。シンジョウロと読む。お盆には、きっとやって来て、蝉声を聴いているだろう。

童らの自慢の舌やかき氷  ぶん並選

 これもレイクタウンでの風景。丁度かき氷のイベントをやっていて、子供達がかき氷を食べながら、舌を出して、赤や青に色のついた舌を自慢し合っていた。私の子供の頃の景色と重なって、子供の気持ちは、変わらないのだと笑ってしまった。

炎天の灯篭の奥猫二匹

 近くの神社での実景である、灯篭の中に猫が二匹、隠れるように寝ていた。仲のいい猫だ。灯篭の蝋燭を灯す空間は、高い位置にあるので、風が通るし、日差しも防げる。猫にとっては、夏を過ごしやすい場所のようだ。席台が、奥、だったので、灯篭の中、を灯篭の奥として提出した。原作は、炎天の灯篭の中猫二匹

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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