11月5日(月)『平成中村座のトークイベントに行く』

 今日、浅草の中村座で、トークショウがあり参加した。勘九郎、七之助、に加え、笹野高史、渡辺えり子、立川談春、弥十郎の皆さんが、シークレットゲストで登場した。 

6年前、隅田川公園で行われた平成中村座公演で、仲見世の新調したばかりの神輿を中村座に持って行き、舞台で担いだ事を思い出した。幕が下りると、勘三郎は、一人一人に丁寧に「ありがとう」と言って、頭を下げていた事を思い出す。

ゲストの皆さんの話を聞くと、常に感謝の気持ちを忘れない人で、ありがとう、を素直に言う人だったと口を揃えた。弥十郎さんは、怒るとめちゃくちゃ怒ると言う話を、ゴルフを例に話した。高野さんは、勘三郎はいま兵役で取られている、早く帰って来いよ、と叫んでいた。渡辺さんの話は、あちこちに飛んで話題は豊富だったが、何を強調して話したいのか分からなかったが、勘三郎への愛は強く感じた。弥十郎さんが、子供の頃、当時の勘九郎に会った時、初対面で、君幾つ?と聞いて来た。弥十郎さんが7歳と言うと、勘九郎は、8歳と言って、自分が年上だとはっきりと主張したそうだ。一瞬にして主従関係が決まるというか、ずっと兄さんと呼ばなければならない事が、子供の時に決まってしまった。でも弥十郎は、先代の猿之助に15年ついて修行し、平成中村座でも大きくなり、現代の歌舞伎に欠かせない役者になった。中村座でも活躍し、脇の役者から抜け出し、敵役とか、主役に絡む重要な役を務める事になった。勘三郎に教えてもらったり、引き立ててもらったり、弥十郎にとっては、歌舞伎界の恩人であろう。亡くなって六年の穴が、まだ埋まっていないと、弥十郎丈が、涙号で話していたのが印象に残った。

鈴木桂一郎アナウンス事務所

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