令和3年11月11日(木)『歌舞伎座2部。寿曽我対面、連獅子』
11月歌舞伎座の第二部を見る。七世坂東三津五郎七回忌追善狂言として寿曽我対面。そして仁左衛門と孫の千之助が躍る連獅子の二本。コロナで観客席は、半分になっているが、満席と盛況だった。故七代三津五郎の息子、巳之助が曽我の五郎、十郎を時蔵、工藤祐経を菊五郎、朝比奈を松緑が初役で演じた。
巳之助の馬のように長い顔が、きっぱりとしたメイクと表情、力強い演技で、まさにこれが曽我の五郎だと思った。九代目団十郎は、写真でしか見た事がないが、縦長の顔が、巳之助の顔にだぶって見えて、不思議な感じがした。巳之助にとっては初役だが、巳之助の曽我五郎を見ると、花形を通り越して、これが現代の曽我五郎だと思った。
松緑は、五郎で何回か見たが、朝比奈は初役。メイクが、丸い顔に生えて、とても立派だった。
次の連獅子は、仁左衛門と、息子孝太郎の息子千之助、仁左衛門には孫にあたる、千之助との連獅子である。千之助の子獅子が、元気が良くて、顔が奇麗で、素敵だった。千之助は顔が美しく、父孝太郎よりはるかに美形である。やや細面で、品のある顔は、歌舞伎役者にとって絶対的に徳をする顔立ちである。私は、今回千之助のファンになってしまった。やはり歌舞伎役者は、顔が命である。
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